【まど】てんぷらぴりぴりのガイドライン【みちお】

水先案名無い人

寿司と並び日本食の代表と呼ばれるのがてんぷらである。
日本のイメージといえば、寿司・富士山・サムライ・忍者・芸者、
そしててんぷらだ。
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この日本の代名詞とも言えるてんぷらが、ぴりぴりしているのだという。
即ち日本という国家自体が今、ぴりぴりしたムードに包まれているのだ。
考えられる原因の筆頭はもちろん、与党がご執心の憲法改悪である。
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例年お盆の時季は、どのメディアも反戦ムード一色である。
甲子園球児達ですら、終戦記念日には試合を中断して黙祷を捧げる。
しかし、ツクツクホウシが鳴き始める頃、つまり終戦記念日を過ぎた辺りから、
開戦に向けたキナ臭い蠢動がまた始まるのである。
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詩人のまど・みちお氏は、この時流を早々と見抜いていたのではないだろうか。
おばあさん世代の苦い経験と反省は、おかあさん世代に継承され、
戦争を放棄した平和の国として、日本は70年間歩んできた。
しかし、戦争を知らない安倍総理が、それを踏みにじろうとしている。
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シソのみのてんぷらを食べるたびに、我々は思い出すべきではないだろうか。
アジアの民衆に与えた苦痛と恥辱は半万年経っても許されるものではない。
一部で「独裁政権」と揶揄されるアベ政治のままでは、
我が国の末路は80年前のドイツと同じなのではないだろうか。

　　朝曰新聞　天声入語　2016/8/35