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シバター「もうsyamu!!てめえとはこれっきりだ」

1 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:35:24 ID:8DIr8Cnf0.net
オラとあの人が別れるなんて...想像もつかなかった
オラはいつまでもあの人と一緒にいるつもりやった
あの人はいつまでもオラと一緒にいるものやと思ったった
でもそれは馬鹿なオラの...

2 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:35:33 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「オラの事が嫌いなんだでか?」
シバター「そうだよ!!貝塚勃起土竜!!てめえみたいな屑は簀巻きにでもなりゃいい!!二度とその汚いアトピー面見せるな!!」
syamu「シャムー!!!!」

3 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:36:10.31 ID:8DIr8Cnf0.net
syamuは嫌われたショックから悲鳴を上げその場から逃げ去った。
シバター「ゲホッ...ゴホッ...」
syamuが居なくなったのを確認するとシバターはうずくまり咳き込み始めた。
シバター「もう長くねえのか...」

4 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:36:17.01 ID:LyYQxcAZ0.net
尊くない

5 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:36:20.06 ID:8DIr8Cnf0.net
シバターは口から血を吐きながら一人呟いた。
syamu「オラ...どうすりゃええんや...」
シバターと別れたsyamuは街を一人彷徨っていた。
syamu「なんでオラの事をシバターさん急に嫌いだしたんや...オラなんか悪い事しただでか?」
syamuは最近自分が何をしたのかを整理し出した。

6 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:36:21.19 ID:WsBjGhNJd.net
ねんまつ

7 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:36:32.73 ID:8DIr8Cnf0.net
確かに自分は全く働いていなかった。甲斐性もなかったし。それに昨日のセックスであまりにも尻を攻めすぎて彼のケツを出血させてしまった。それとも先週シバターがとっておいたナスと獅子唐のスタミナ炒めと障害者パンをこっそりつまみ食いしたからだろうか。

8 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:36:41.29 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「うーん。あり過ぎてわからんわ。まあええか」
普段の能天気さを発揮して、何が悪かったのかを考えるのはすぐにやめてしまった。

9 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:36:51.99 ID:8DIr8Cnf0.net
???「あっ、おぃ、待てぃ!!そこで何してんだゾ」
syamu「んっ...誰や?」
syamuが頭を上げると道着を着た坊主頭の男が立っていた。

10 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:37:01.41 ID:8DIr8Cnf0.net
mur「オラは三浦。空手道場を経営してて身長176cm、体重78kg、よろしくゾ〜」
syamu「オラはsyamu。こちらこそよろでやんす」
mur「あんた宿無しそうだけど良かったらウチで泊まるといいゾ〜」

11 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:37:20.73 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「そんなオラみたいな奴をわざわざ。ありがとございますやで」
syamuはmurの好意に甘えて家に泊めてもらう事になった。
mur「ここが家ゾ。空手道場も兼ねてるんだよなぁ」
syamu「なんやこれ一体...頭時間なるで...」
murの家兼空手道場はあしたのジョーの丹下拳闘クラブの如く、ボロっちい木造のあばら家だったからだ。
mur「こんな吹けば飛ぶようなとこだけど勘弁して欲しいゾ〜」

12 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:37:38.78 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「細かいこと〜気にしすぎですよね」
あまりに悲惨な外装に戸惑いこそしたがそこは宿無しの身分だ、不平不満は言ってはいけないだろう。
mur「ポッチャマカレー出来たゾ〜冷めないうちに帰って食べてくれよな〜」
青色のカレーをmurは渡してくれた。その奇抜な色から食欲を減退させるものの、案外食べてみると不味くもなければ美味しくもなかった。

13 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:37:51.91 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「泊まらせてくれた上にご飯までご馳走になってしまい...ありがとごさいますやで」
mur「いやいいんだゾ。それよりさっきsyamuさん凄くしんどそうな顔してたゾ〜何かあったのか?」
murはsyamuに尋ねた。

14 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:38:10.50 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「ああ...実はオラ友達に嫌われちゃったんだで...何が悪かったのか自分でもわからないんや...」
mur「そうか...それは辛いゾ...」
syamu「オラの何処が悪かったんや...オラはこれからどうすりゃええんや?...シバターさんがいなきゃオラは...」
mur「その人ともう一度会ってみればいいんじゃないか?」
syamuはうつむきながら小さい声で答える。

15 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:38:27.47 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「イヤ...今のオラじゃシバターさんには向き合えない...会っても何も解決しなそうや...」
その言葉を聞いたmurはsyamuの肩を優しく叩いた。
mur「それなら心の整理がつくまでここにいればいいゾ」
syamu「本当だでか...?なら... オラに何かここでやれる事はないだでか?...ただで泊まらせて貰う訳にもいかんし...」

16 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:38:48 ID:8DIr8Cnf0.net
mur「それなら料理とか掃除とかやって欲しいゾ。あと塾生の面倒も一緒に見てくれないか」
murは笑いながら言った。
確かに床をよく見てみると、埃や虫の死骸が散乱しているのがわかった。
自分が何かmurの助けになれば、シバターとの復縁のきっかけが掴めるかもしれない。
syamu「okわかったぜ!!」
syamuは二つ返事で快く快諾した。
それからsyamuはmurの手伝いをする事になったのだ。

17 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:38:59 ID:8DIr8Cnf0.net
mur「syamuさんの作ったキムチラーメン胡椒が入ってるゾ。syamuさんは胡椒入れるタイプなのかゾ?」
syamu(オラのアト粉がラメーンに入っちゃっただで...)

18 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:39:01 ID:JPgHKHria.net
さっむこんなもんシコシコ作ってるとかお前がガイジだろ

19 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:39:08 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「なんだで!!この埃の中にいる猿は!?」
猿「ヴォー…」
mur「おっ。それは淫夢君だゾ。塾生が密輸してここに置き忘れたのが繁殖したんだゾ」
syamu「可愛いやないですかぁ〜」ナデナデ
mur「あっ!淫夢君の牙には人を殺す位の毒があるから注意しろよ」
淫夢君「ヴォー…」ガブッ!!
syamu「シャムー!!!!」

20 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:39:11 ID:nKz5aS4XM.net
これきらい

21 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:39:16 ID:8DIr8Cnf0.net
mur「ちょっとだけ塾生と組手してくれないかゾ。オラ一人だからいつも余っちゃうんだよ」
syamu「ラジュ!!」
バスtehu「うぁー!落としたァー!
ゲームのカード落としちゃった!!!」
syamu「tehu君。とりあえず落ち着け」

22 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:39:25.50 ID:8DIr8Cnf0.net
21歳「もちろん俺らは抵抗するで? 拳で」
AOK「お母さんごめんなさい…お婆ちゃんごめんなさい…先生ごめんなさい…僕を死刑にしてください!」
syamu「なんやこれ一体...」
mur「みんな元気でなりよりだゾ〜」

23 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:39:34.78 ID:8DIr8Cnf0.net
その頃一方

蔵厨「どうして僕を殺したんですか?」
よせ...やめろ!!
蔵厨「シバターさんが僕に言ったんですよね自殺しろって」
あれは...あれは!!
蔵厨「シバターさん僕は待ってますよ。あの世で」

24 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:39:41.18 ID:zQ2O+suFM.net
>>18
定期スレやでお客さん

25 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:39:41.41 ID:mhyNPbIP0.net
長編ごりおし定期

26 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:39:43.90 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター「やめろぉぉおおおおお!!!!」ガバッ!!
シバター「ハァ...ハァ...夢か...嫌な夢だな」
シバターは病室のベットの上で汗ばんでいた。

27 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:40:00.70 ID:8DIr8Cnf0.net
蔵厨はかつてピアキャスにて放送を行なっていた無職系配信者だ。
元々オーバードーズを繰り返していた彼だが精神的に病んでいた所を今まで過剰摂取していた薬が原因で睡眠中に死亡したのだ。
シバターはそんな精神が参っている彼に「死ねよ」と自殺教唆をしたのだ。

28 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:40:13 ID:8DIr8Cnf0.net
https://haisinsha.com/shibata-kuratyu/
その上シバターは自殺した蔵厨の家に凸して死体を発見する。
それでもシバターはあくまで蔵厨の死は饂飩を喉に詰まらせた事による窒息死であり、自分はその死には関わっていないと主張したのだ。

29 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:40:22 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター(因果応報って事かよ...クソッタレ)
シバターは数ヶ月前に医者から胃がんだと告げられたのだ。
シバター「俺が...がん...」
バッチリ先生「ハイバッチリ!!余命は1年持つかどうかですね」

30 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:40:33.79 ID:8DIr8Cnf0.net
その後医者から延命方法、保険に関する話、自宅療養の話を聞いた。
シバターは家に帰る途中ある言葉が延々とループした。

31 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:40:57.50 ID:D096vqiId.net
もう飽きた

32 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:40:59.83 ID:ur5gGQIp0.net
>>24
お客さんwwwwwwwww

33 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:41:04.82 ID:Yd1jg8UOr.net
syamu「中山!てめえとはこれっきりだで」

34 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:41:08.87 ID:MyC5s5St0.net
>>20
好きな奴おらんやろ

35 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:41:09.36 ID:8DIr8Cnf0.net
余命は1年持つかどうかですね
俺が死ぬ...?そんな馬鹿な...そうしたらあいつはsyamuは...
シバターは決めたのだ。syamuには自分の弱った姿は見せられない。見せたくないのだ。
だからこそ罵倒してsyamuを追い出したのだ。

36 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:41:25.90 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター(syamuのやつ...俺の事怨んでるだろうな。無理もねえ...あんなに悪口言ったんだから)
そんな意気消沈する彼に珍客が二人現れた。

37 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:41:34.79 ID:8DIr8Cnf0.net
ヒカル「なんやシバター死にかけとるやないかい」
ノエル「昔っから悪人長命って言いますけどシバターさんには当てはまらないみたいですね」

38 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:41:43.33 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター「なんだてめえらか...嬉しくねぇ...」
ヒカルは詐欺師系ユーチューバーで、かつてシバターと共に炎上軍に加わっていた。
ノエルは迷惑系ユーチューバーで、ドローンを飛ばして悪さをしていた所をシバターに公開説教されたのだ。...結局反省しなかったけど。

39 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:41:51.57 ID:8DIr8Cnf0.net
ノエル「そういやsyamuさんはどうしたんすか?いつもキッシンググラミーみたいにくっついてたのに」
ノエルはシバターの病室に置かれていた果物籠からバナナを勝手に食べながら言う

40 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:42:00.79 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター「どうでもいいだろ...別によ...」
ヒカル「いや、おかしいやろ。ジブンとsyamuはんはイチャイチャしとったやろ?それが急に...」
シバター「五月蝿え!!黙りやがれ」ドガッ!!
シバターは痩せた腕を振り上げ机を叩く。
シバター「ゲボッ!!ゴボッ!!」
シバターの口からドス黒い血がどろどろと流れる

41 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:42:09.68 ID:8DIr8Cnf0.net
ヒカル「だ、大丈夫かいな?カッとなっちゃあかんで」
ノエル「シバターさん...」
ヒカルはシバターの背中を摩る。ノエルはティッシュで飛び散った血を拭いた。
シバター「ハァ...ハァ...とにかくよぉ...野郎の...syamuの話はもう二度とするな...しやがったら...うぐっ!」
シバターはその場にうつ伏せになって意識を失ってしまった。

42 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:42:19 ID:8DIr8Cnf0.net
ヒカル「シバター!!どうしたんやシバター 」
ノエル「不味いっすよこれ...」
ノエルは即座にナースコールを鳴らした。
バッチリ先生「はいバッチリ!!」
バッチリ先生の手当てもあってか、シバターの容態は安定状態に入ったようだ。
今はベットの上で酸素マスクをつけてぐっすり死んだように眠っている。

43 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:42:28 ID:JPgHKHria.net
>>24
定期やからなんや?
すこしでも面白くなんのか?
こいつのセンスで選んでるんだから定期だろうがコピペだろうがこいつ自身のセンスだろ

44 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:42:29 ID:8DIr8Cnf0.net
ヒカル「先生...光の病状はどうなんですか?あいつ血ぃ吐いてましたけど...」
バッチリ先生「いや...あのですね、色んなとこにもう転移してんですよ。癌がね」
ノエル「転移って...どこなんですか!!」
バッチリ先生「肺、脳内、大腸、小腸、膀胱、他いくつかもですよ。胃に出来たものさえ発見した時点でもう手遅れだったんです」

45 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:42:43.97 ID:8DIr8Cnf0.net
バッチリ先生は肩を落としながら言う。
バッチリ「すいません...日本の...いえ私の医師としての癌に対する医療技術が未熟なばかりに...」
ヒカル「いえ、先生は悪くないですよ。先生が発見して適切な処置を施してくれなかったら光の奴は今頃...」

46 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:42:54.12 ID:8DIr8Cnf0.net
ノエル「先生...聞きたいと思ってたんですが光さんの余命はどれくらいなのですか?」
バッチリ「あと持って3ヶ月が限度といったところでしょう...」
ノエル「んな...」
バッチリ「それに光さんは何故かモルヒネの投与を拒んでいるのです。投与すれば痛みだけでも取り除けるはずなのに...」

47 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:43:02.65 ID:8DIr8Cnf0.net
ヒカル「よおシバター目ぇ覚めたか?」
シバター「ウッ...まだ帰ってなかったのか。あれ...?ノエルのやつは?」
シバターはベットで寝たまま周りを見渡す。
ヒカル「ノエルはバイトがあるから帰ったんや。ところでシバター、お前なんでモルヒネ使わんのや?」

48 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:43:11 ID:8DIr8Cnf0.net
シバターはヒカルから目を逸らす。
シバター「いいだろ...別に使わなくともよぉ」
ヒカル「ほんとはジブン、syamuはんも会いたいんとちゃうか?」
シバターはその言葉を聞くと途端に暗い顔になる。が、ヒカルは続ける。

49 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:43:19 ID:8DIr8Cnf0.net
ヒカル「モルヒネは打つと痛みを和らげる代わりに副作用として眠気に襲われるんや。せやからもしかして訪ねてくるsyamuはんとまともに会話出来なくなるのを恐れてるんやないか?」

50 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:43:24.04 ID:PbDU5BTI0.net
>>43
発狂しすぎやろ…

51 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:43:29.75 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター「ちげぇよ馬鹿。syamuの奴は俺が追っ払った。もう来ねえよ...」
シバター「でもよ...ずーっと病室にいるとアイツの...syamuの事しか考えられねえんだ。目を瞑るとsyamuの顔が浮かんでくる。テレビを付けて歌番組を見るとアイツがカラオケしてる姿が頭によぎるんだ。syamuが何を食ってるのか、あいつが何してんのかそればっかりだよ...」

52 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:43:45.66 ID:8DIr8Cnf0.net
ヒカル「重症やな...」
シバター 「だから...眠っちまってsyamuの事を考えられなくなったらよ...怖いんだよ。それに...眠るとあいつらが出てくるだよ...蔵厨...金魚...ラファエル...俺が今まで踏み台にしてきた...奴らが夢の中に出てくるだよ。早くこっちに来いってさ...」
ヒカル「...」
ヒカルはもう何も答えられなかった。

53 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:44:00.08 ID:8DIr8Cnf0.net
眼前のシバターは確かに以前のような恰幅の良さはなかった。ガリガリに痩せていて、顔には生気がなく頬がこけていた。だか、それだけではなく精神まで病むとは。
シバター「とにかくよ...もう俺には関わらないでくれ...一人にしてくれよ...」
ヒカルはもうその場を立ち去るしかなかった。

54 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:44:10.53 ID:8DIr8Cnf0.net
一方その頃
バスtehu「ウワァァァァァァ・・・(1速)
マアァァァァァァ・・・(2速)」
mur「バスtehu君気をつけて帰るんだゾ」
syamu「...今日も疲れただで...」
mur「まあ肉体労働だからなぁ」
syamu「汚い話やけどmurさんは塾生の子から幾らくらい月謝貰ってんのや?」

55 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:44:18.24 ID:8DIr8Cnf0.net
mur「0円だゾ〜だからオンボロ道場を立て直せないんだゾ〜」
syamu「ええ...(困惑)」
お人好しすぎるmurに呆れつつもsyamuは床に取り敢えず座った。

56 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:44:26.87 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「んーしょ、っとー♪あどっこらしょっとあよっこらしょういち! あっん!?」
syamuの目に一枚の写真が入った。
四人の若い男性が並んで笑っている写真だ。
中には坊主頭のmurに似ている若々しい人物がいた。多分若い頃の彼だろう。

57 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:44:36.09 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「murさん、この写真に写ってる人達はmurさんの友達だでか?」
mur「おっ!そうだゾ!左から遠野にkmrにオラに野獣だゾ。懐かしいなぁ」
murの言う通り、左側から見るとトカゲの様な男、これが遠野だろう。隣には端正な顔立ちを男がいる。これがkmrだろう。一番右側には日焼けしたワイルドな男が写っていた。この人が野獣さんか。

58 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:44:47.03 ID:8DIr8Cnf0.net
mur「オラ達四人は俳優の卵だったんだゾ。劇団に入って毎日特訓してたっけ...オラなれなかったけどなぁ」
syamu「他の3人はどうなったんだで?俳優さんになったんか」
mur「いや...結局皆なれなかったんだゾ。kmrは沖縄に帰ってカレー屋を開いたゾ。遠野は音楽系の仕事に就いたんだゾ。野獣は...」

59 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:44:55 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「野獣さんはどうしただで?」
mur「野獣は...あいつはエイズに罹って死んだんだゾ...」
syamu「えっ...」

60 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:45:07.18 ID:8DIr8Cnf0.net
mur「実はオラ達四人組は劇団の中でも落ちこぼれでな、戦力外通告を出されてホモビ業界に飛ばされたんだゾ」
mur「オラと遠野とkmrは嫌々ホモビに出てたんだゾ...でも野獣だけは違ってた...あいつはホモビで稼ぎながらそこで名前を売ろうとしてたんだゾ」

61 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:45:20.67 ID:8DIr8Cnf0.net
10数年前

mur「野獣...もうホモビ出演はやめるんだゾ...これ以上やったら病気をもらうゾ...」
野獣「うるせえぞmur!!俺はお前らとは違ってビックなスターになるんだよ!!邪魔するんじゃねえ」

62 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:45:28.90 ID:8DIr8Cnf0.net
遠野「murさんほっときましょうよあんな奴。関わるだけ時間の無駄ですよ」
kmr「そうですよ。いつも僕たちと撮影する時になると変なアドリブばっか連発して。正直迷惑なんですよね」

63 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:45:37.22 ID:8DIr8Cnf0.net
野獣「ふん!!言いたい様に言いやがって!!後で吠え面かくのはテメェらだぜ」

mur「でも...オラ達と別れる時の野獣の顔は寂しそうだったゾ...丁度オラと会った時のsyamuさんみたいな...」
syamu「....」

64 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:45:47.06 ID:8DIr8Cnf0.net
mur「次に野獣に会った時は...霊安室でだったゾ...あいつは激しいプレイの仕事に取組んでる内にエイズになって死んだんだゾ...」
syamu「そんな...そんな事って...」
mur「syamuさん...ここの塾生達は野獣みたいに独りぼっちの子ばっかりなんだゾ。野獣みたいな事がもう起こらないようにオラがやっていかなきゃ駄目なんだよなぁ」

65 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:45:57.53 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「murさんは立派だで。辛い過去から逃げずに自分の出来る事をやろうとしとる。
それに比べてオラは...」
mur「syamuさん...syamuさんもいつかシバターさんに会いに行けばいいゾ。あっちだっていつまでも怒っている訳じゃないし。生理が終わって機嫌が良くなってるかもしれないゾ」

66 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:46:06.06 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「せやろうか...」
結局syamuは踏ん切りがつかないままに、murの道場の手伝いを続けた。
そんなある日のこと
ヒカル「syamuはん!!シバターが危篤なんや!!」
syamu「えっ...どゆこと...」
ヒカル「○×病院やで!!兎に角間に合わななる前に行くんや!!」

67 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:46:15.55 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「わ、わかっただで!!」
syamuは見ず知らずの男の言うことにも関わらず走った。
なんだかとても嫌な予感がしたからだ。
syamu(シバターさんが危篤...?そんな馬鹿な)
あのシバターが、ありえないだろ。syamuはそう思った。

68 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:46:24.31 ID:8DIr8Cnf0.net
あの大きな体でゲラゲラ笑うシバターが死ぬなんて。
病院に駆け込むとシバター、齋藤光の病室に入った。

69 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:46:28 ID:yEPSIGVTM.net
まさかこんな風に自省することもなく即座に逆ギレするような奴とは誰も思ってなかったな

70 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:46:29 ID:CFRZZ9V30.net
誰も興味ないクソスレを伸ばすなガイジ

71 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:46:33 ID:8DIr8Cnf0.net
シバターの顔には白い布が被さっていた。
syamu「し、シバターさん...」
syamuはその場でぺたりと座り込んでしまった。
そんな嘘だありえない。あのシバターがこんなにあっさりと死ぬなんて。
syamuがその場で項垂れていると後ろから声をかけられた。
????「光のお友達ですか?」
syamu「誰ですかだで?」

72 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:46:49.11 ID:8DIr8Cnf0.net
シバママ「あっ、私は光の母です。この子のお別れに立ち会ってくれてありがとうございます」
syamu「い、いえ、僕は濱崎順平です。シバターさんとはユーチューバー仲間で...でもまさかこんな事になってるなんて...」

73 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:46:59.21 ID:8DIr8Cnf0.net
シバママ「あの子ったらやっぱり何も言わなかったのね。昔から正直じゃないんだから」
syamu「シバターさんは病気だったんだすか?」
シバママ「ええ胃がんだったのよ。発見した時点でもう手遅れで...でも濱崎さん、貴方が来てくれて良かったわ。あの子嫌われ者だったから」

74 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:47:09.54 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「ですが、俺...シバターさんに嫌われてたんです。ある日突然出てげ言われて...」
シバママ「それはね。あの子たぶん弱った姿を友達の貴方に見られたくなかったんじゃないかしら。強がりなのよ」
syamu「オラ何も知らなかったんかいな...」
syamuは椅子に座り頭を抱える。シバターが自分の事を嫌っていた理由、それが今更わかっても手遅れだった。

75 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:47:19.74 ID:8DIr8Cnf0.net
syamuは尻に何か違和感を感じた。
よく見ると椅子に手紙が乗っかっている。
syamu「なんだでこれは...」
syamuはそれを開けてみる事にした。
そこには

76 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:47:28.83 ID:8DIr8Cnf0.net
syamuへ
この手紙をお前が見ているという事は、俺が死んでいるという事だろう。
あの日お前を罵倒してしまい本当にすまなかった。

俺はお前に弱った姿を見せたくなかったし、俺みたいに先が長くない奴と一緒に過ごさせる訳にはいかなかった。
でもお前を俺はいつまでもいつでも愛してる。
俺はこれから地獄に行って今までの罪を償ってくるよ。

じゃあなsyamu
シバターより

77 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:47:37.38 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「し、シバだーざん、オラいやだでぇぇぇぇぇぇ」
syamuはシバターの遺体に駆け寄ると涙を滝の様に流した。
何度も何度も泣いた。それでも彼は生き返らなかった。
おしまい

78 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:47:48 ID:8DIr8Cnf0.net
その後
syamu「それじゃあmurさんお疲れ様だで」
mur「おっそうだな!」
syamuは1日の仕事が終わるといつもの場所に行く。
横浜外国人墓地
syamu「シバターさんこんばんはだで」
シバターの墓前に立つsyamu。その手にはココアヨーグルトを持っていた。

79 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:48:00 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「オラは相変わらず駄目な奴やけど...死んであの世でシバターさんと会える時に胸を張れる様な人間になりますよぉ!!」
syamuはそう言うとココアヨーグルトを暮石に塗りたくると踵を返して帰っていった。
シバター「syamuさん...墓石にヨーグルト付いてますよ...」
シバターはちょっと悲しそうに...でも嬉しそうに草葉の陰から笑っていた。
ほんとにおしまい

80 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:48:12.23 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu(85)「俺の一日始まるぞ!!」
老けたな自分、鏡に映る白髪混じりで干し葡萄の様なしわだらけの顔を見て思う。今の自分はとてもじゃないがカツカレーだの味噌キムチチャーハンだのをくえないだろう。それもそのはず、自分は85歳なのだから。

81 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:48:21.53 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「それじゃあ、私の一日はじまるぞ、それでは病院へ行ってみよう!ウォウフォーウフォウフォウフォウフォウフォウフォウフォーウ、ウォウ!」

彼は無駄に健康で病院に行く必要は無いのだが、そこには暇を持て余した年寄り仲間がいるので、彼らの為に良く遊びに行っているのだ。
syamu「ウィイイイイイッス!
どうも〜syamuで〜す
あっ、今日は、お楽しみ会当日ですけども、参加者は、長谷川君と田所さんしか来ませんでした…残念ながら…はい」

82 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:48:29.39 ID:8DIr8Cnf0.net
長谷川「おっ、俺はざっ、残念な奴じゃ、ない」長谷川は去年から病院に入院した。前立腺がんの治療の為である。

83 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:48:37.49 ID:8DIr8Cnf0.net
田所「この部屋の患者は俺と長谷川しかいないってはっきりワカンだね」田所は90代の年長者だ。もう歳の為に入退院を繰り返している。今回の入院も老人ホームで発作を起こし、一時は昏睡状態に陥ったのだ。恐らく次の発作が起きれば命はないだろう。

84 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:48:38.15 ID:m/vaCK+U0.net
>>24
たかが2,3回やっただけで定期っていう風潮ほんとキモいわ

85 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:48:46.82 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「二人とも暇そうやし本を持ってきたで」syamuは水泳選手の雑誌とAV大全集を彼らに手渡した。

86 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:48:56.13 ID:8DIr8Cnf0.net
長谷川「あっ、ありがとう、こっこれで色々捗るよ」
田所「イキスギィ、やっぱり海パン履いてる男の子は可愛いってはっきりわかんだね。」

87 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:49:05.30 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「二人とも、とりあえず落ち着け。まあいいんだけどさ、いいんだけど病院やし人様に迷惑かけちゃダメやろ。あっ、おほ〜」
二人を諌めながらsyamu本人も偶然見かけたナースさんに勃起していた。
その後syamuは二人と他愛もない話を済ませて病院を出て行った。

88 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:49:14.87 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「んーしょ、っとー♪あどっこらしょっとあよっこらしょういち!」
園内では子供が遊具やボールで遊んでいた。
中には動画撮影をしている若者もいる。
自分も若い頃はこういう所で色々な遊びをしていたな。あの頃は自分は大物になれると信じていた。だか、その結果全てを失った。

89 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:49:23.41 ID:8DIr8Cnf0.net
家族も住所もプライバシーも居場所も。それから逃げ出し一人暮らしを始めたのだ。社会福祉を受け。日雇いを続けながら今日まで生き延びてきたのである。と下らなく過去を回想していると足元にボールが転がってきた。

90 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:49:31.65 ID:8DIr8Cnf0.net
子供「あっ、すいません」
syamu「inじゃねーの」
syamuは子供にボールを手渡した。多分今の子供に自分がネットで有名人だったと言っても信じてもらえないだろう。

91 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:49:41.32 ID:8DIr8Cnf0.net
疲れが取れた彼は再び墓参りに向かう。
syamu「お久しぶりで〜す、syamuで〜す」
齋藤光と書かれた墓石に手を振る。
二人は年を取ってから再び愛し合う様になったのだ。しかし甘い日々は長くは続かなかった。シバターは最近この世を去ってしまったのだ。
ようやく分かり合えるようになって離れ離れになるとは、syamuは苦い思いをした。

92 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:49:50.05 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「シバターさんのためにココアヨーグルト作ってきました」

93 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:49:58.59 ID:8DIr8Cnf0.net
墓にココアヨーグルトを置く。そういや自分が作ったオリジナルメニューを何やかんや言いながらも食べてくれたのはあの人ぐらいだったな。syamuの頭の中のシバターは笑ったり、怒ったり、落ち込んだり、歌ったり、踊ったり。色々とアドバイスも貰ったっけ。
皺だらけの手に涙がポタポタ落ちる。もう彼はどうしようとも戻ってこないのだ。

94 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:50:08 ID:8DIr8Cnf0.net
そんな時背後からあの懐かしい声が聞こえた
「順平暗いんだよ!!」
思わず後ろを振り返るが誰もいない。
貝塚土竜はココアヨーグルトを片付けると家に帰った。
もう自分にはユーチューバーとしての活動は無理なのだろう

95 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:50:19 ID:8DIr8Cnf0.net
体力だとか歳の問題がある訳ではない、気力がないのである。
そんな自分が動画を作っても面白味などないだろう。
パソコンをつけ最近の動画投稿者を見る。誰もがやる気に満ち溢れ、思い思いに生き生きと行動していた。
願わくば彼らが自分の様にならないように。

おしまい

96 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:51:22.60 ID:mhyNPbIP0.net
完走定期

97 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:51:47.87 ID:zQ2O+suFM.net
名作やわ
アンチに負けないように頑張って!

98 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:53:01.24 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター 「順平...暗いんだよ...」
さなえは神奈川と向かった。兄が愛した人の実家へと。
さなえ「お久しぶりですねシバターさん。お元気ですか?」
シバター 「あっさなえさんか、元気だよ。」

99 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:53:09.49 ID:8DIr8Cnf0.net
一年ぶりに見るシバターさんの顔は幾分元気が衰えている様だ。前はあんなに恰幅が良かっだのに、今の彼はかなり痩せていて干物みたいだ。やはり死んだ兄は命と一緒にシバターさんの生気も奪っていったのだろうか。
さなえ「先週お兄ちゃんの一周忌があったんです。」
シバター 「そう」

100 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:53:17.15 ID:8DIr8Cnf0.net
表情を崩さないシバターさん。でも、私は会話をやめなかった。
さなえ「シバターさん。私ずっとお兄ちゃんの事が好きだったの、小さな頃の夢はお兄ちゃんと結婚する事だったんだ。ちょっとお馬鹿だけど私にとっては頼りになる人だったから」
シバター 「...そうか」

101 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:53:25.32 ID:8DIr8Cnf0.net
さなえ「だからシバターさん、貴方にずっと嫉妬していたんだ、お兄ちゃんは私といるよりも長い時間を貴方と過ごしてた、そして楽しんでいた。」
長いこと掃除をしていないのだろう、埃まみれの床を払いながらシバターさんは答えた。

102 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:53:35.46 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター 「馬鹿な事言わないでくれ。嫉妬していたのは君だけじゃないんだよ」
さなえ「えっ?」
これは意外だった。お兄ちゃんはずっとシバターさんだけのものだと思っていたのに。

103 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:53:44.12 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター 「君は女の子だからsyamuと一緒に仲良し兄妹として手を繋げただろう、それに幼少期からずっと暮らしているから思い出は君の方が多いよ。それに...」
法に触れるが、ガキだって作れたんだ。
さなえ「やっぱり子供欲しかったんですか」

104 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:53:52.97 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター「俺はガキは嫌いだ、うるさいしものを散らかす...けど俺がどう頑張ってもsyamuにやれないものがガキだった」
シバターさんは私から目を逸らして言う。
シバター 「でも...やっぱり欲しかったな...子供: 」

105 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:54:02.51 ID:8DIr8Cnf0.net
ちょっと昔のことを思い出した。
さなえ「おい!引きこもり」syamu「ん、ん、ん、何?」
さなえ「お兄ちゃんってさシバターさんのどんな所に惹かれたの?」
私は手をお兄ちゃんの首にかける。
syamu「お前はもぉ〜変なこと聞くぅ」
顔を赤らめるお兄ちゃん。でもどこか嬉しそうだ。

106 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:54:13.22 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「まあ、なんやその...」
「シバターは頭も良いし力もある、金儲けの才能もあるしちょっとやそっとの事じゃ傷つかなそうやけど...偽悪的でいつも自分が傷つくようなことをしてしまうんや。
人を傷つけたり炎上しているアイツを人は嫌っとるけど...シバターは心の中では泣いてるんや...そんなあいつに惹かれたんや」

107 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:54:21.29 ID:8DIr8Cnf0.net
素直なお兄ちゃんの気持ちと太陽の様に眩しい笑顔、そのまま受け入れられはしなかったけど、私に勝ち目はなかった。
シバターさんの寂しさや悲しさがこの場にいると伝わった。傲岸不遜でお金に汚いシバターさん、何でも手にしたように見えるけど、側にお兄ちゃんがいなきゃひとりぼっちなんだ。

108 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:54:31 ID:8DIr8Cnf0.net
私はシバターさんの手を握った。
シバター 「!?」
さなえ「シバターさん、お兄ちゃんがいなくっても私がいるよ。まあ本当なら私がお兄ちゃんの手を握ってたけどね...」
シバター 「いや、それは違うだろ。syamuは俺のものだし」

109 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:54:39 ID:8DIr8Cnf0.net
シバターさんは即答した。
そんなことは昔から知ってる。まあ、癪だから一生言ってあげないけどね。
さなえ「まあ、お兄ちゃんの為みたいなもんだし。それにシバターさん、私の事を自分の娘だと思ってくれていいよ」
シバター 「はぁ!?何がどうなってそんなふざけた事言うんだ」

110 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:54:50 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu妹「さっき言ったじゃないですか、お兄ちゃんとの子供が欲しいって。私だったら血も繋がってるし丁度いいと思うけど」
シバター 「ふふっ...何だそりゃ」
シバターさんはちょっと笑った。昔と比べると力はないけど、たしかにニッコリと。

111 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:54:58 ID:8DIr8Cnf0.net
さなえ「でもね、私が本当になりたいのはお兄ちゃんのお嫁さんだからね。シバターさんには簡単には譲らないよ!」
シバター 「俺だって同じさ」

112 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:55:10.10 ID:8DIr8Cnf0.net
シバターさんがひとりぼっちにならない様に一緒にいてあげることは出来る。シバターさんの中での一位になれなくたっていい、お兄ちゃんの代わりに彼を守ることが出来れば。
おしまい

113 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:55:28.99 ID:dmQxt8V70.net
大作やな

114 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:55:58.18 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「オラがスーハミのお兄ちゃん?!」
syamuさんの祖母スーファミさんが亡くなったのは彼が高校生の時だ。
元気なおばあちゃんだったが、道で足を転ばして骨を折ってしまった。そのせいで足腰が弱り動けなくなってしまった。スーファミさんは病院に入院することになった。
「お兄ちゃん!」
「えっ...何...何?」
「婆ちゃん、どうやらお前の事を死んだお兄ちゃんと思っとるようじゃな」
スーファミさんはボケてしまい、syamuさんの事を第二次世界大戦で戦死した歳の離れた兄だと思っていたようだ。

115 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:56:18.29 ID:8DIr8Cnf0.net
「婆ちゃん!パルムとドンキーコング買ってきただで!」
「ゴホッ!ゴボッ!...ゲホ!ゲホ!」
いつもの様にお土産を持ってきたsyamuさんだが、スーファミさんの様子がおかしそうだった。声をかけても返事をせず、苦しそうに咳き込んでいた。
「婆ちゃん待っとれよ。お医者さん呼んでくるけん」
病室を出て医者を探すが誰もいない。その内に彼は見慣れない廊下を走っていた。
「おかしいだで...こんな病棟あったっけ」
窓からは太陽が生き物の様に大きく動いていた。

116 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:56:30.17 ID:8DIr8Cnf0.net
「兄ちゃん...」
廊下の隅から5歳くらいの女の子が話しかけてきた。
少女は今では見慣れない継ぎ接ぎだらけの着物を着ていた。
顔を上げると廊下のあちこちに真っ黒い影が浮かんでいた。

117 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:57:06.09 ID:8DIr8Cnf0.net
「うちもう行かなきゃあかんのよ。長い芝居が終わったからのう」
「(長い芝居って...この子そんなに生きとらんやろ。)その芝居ってどんなんやん」
「面白かったり、辛かったり、嬉しい事悲しい事があったり、いろいろな事があったんよ」
「そうなんや。ほんで君はどこに帰るん?」
「わかんないけど...決まった場所よ」
周囲が茜色に輝いている。
「おとさんとおかさんはどこいったんや?」
「皆んな向こう側でうちを待っとるよ」
とりあえずsyamuさんは少女の手を握り別棟に向かった。
「もうここまででええわ」
別棟の際で少女はsyamuさんの手を離した。
「また迷子になっちゃうだで」
「大丈夫。待っていただけやし」
それと。少女はsyamuさんにこう告げた。
「動画投稿者になっちゃあかんよ」
「どうしてや?」

118 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:57:39.00 ID:8DIr8Cnf0.net
「ひどい目に遭うからや。死ぬ様な目には合わんけど、死ぬよりもっと悲惨な生き方をすることになるわ」
少女はsyamuさんを睨みつけながら言った。
「okわかったぜ」
「帰りに気をつけて行けや。ホイジャまたのーじゅんぺー」
「えっ!?
その瞬間syamuさんは少女に突き飛ばされ意識を失った。
目覚めると目の前に中年男性が口をポカンと開けていた。
「トイレの中に人いないと思ってたのに」
男が言うには空室のトイレ室に突然syamuさんが現れたと言うのだ。
とりあえず病室に戻るとスーファミさんは事切れていた。
「順平。母さん...いや婆ちゃん死ぬ前にお前の名前を呼んでたで...」
syamuさんの父、焼肉さんはそう伝えた。
彼は今のところ少女の忠告を守り、動画投稿は行なっていない。
おしまい

119 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:58:43.30 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「恋しちゃったんだ〜」
syamu「高木に恋しちゃったんだよね...」
あず希「えっ...は...そうなんですか...」syamuさんは客の少ない喫茶店のカウンターで、私にそう話した。
syamu「ほんでさ...あず希ちゃんは贈られて嬉しいプレゼントとか知っとるかな?高木に何か渡したいんやけど」
あず希「ええとそうですね....ドラえもんグッズとかどうですか?高木君好きらしいから...」

120 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:58:51.34 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「そうか!!ならのびバザグッズを作ってあげるだで。ありがとごさいますやであず希ちゃん」
そう言うなり彼は急ぎ足で自宅に帰っていった。
あず希「ははは...いえ...」

121 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:59:00.22 ID:8DIr8Cnf0.net
カスゴリ「いいかげんにすろって...あんたぁ〜わーけの分からんことばっかりしてさぁ…ほんとにアンタ目ぇ覚ませ(す)って」
バーのママであるカスゴリさんは、酔い潰れながらもまだ酒を飲もうとする私を嗜めてくれる。
あず希「なんてyo!なんで私を選んでくれなかったんだyo!コンチキショー!」

122 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:59:10.01 ID:8DIr8Cnf0.net
私は年下の男子にsyamuの心を奪われた
ショックから、酒に溺れていた。そうすれば自分を慰められると思ったからだ。
なんとか自分を納得させようとした。だが頭で理解しようにも心が受け入れようとはしなかった。どうしようもない怒りが収まらず、酒を飲みまくって全て忘れようとした時....

123 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:59:19.96 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター「どうも!!シバタァーでえーす!!」
後ろから大きな声が聞こえて振り向く。
大柄な髭面の男が立っていた。
シバター「暗いんだよあず希さんは暗すぎる!!」
あず希「シバターさん!!」
あず希はシバターに抱きついた。

124 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:59:28.75 ID:8DIr8Cnf0.net
シバターはsyamuの事を知り尽くしている男だ。きっと自分の彼への愚痴も聞いてくれるだろう。
あず希「シバターさぁん...syamuはん酷いんですぉ。私の気持ちなんて全然気づかないでぇ〜」
シバター「まあまあ」

125 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:59:37.74 ID:8DIr8Cnf0.net
シバターは私の肩を優しく叩く。
とりあえず私たちはカスゴリさんの作ったパッチワークカクテルを飲む。(生クリームとバナナ入りの酒の事)
あず希「やっぱり私が非処女だから...AV女優だからなのかな...」
あず希は口にクリームを付けながら、卑屈そうに語る。
シバター「それは違うよ!!あず希さん」

126 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:59:48.43 ID:8DIr8Cnf0.net
シバターさんは大声を上げて否定する。
シバター「syamuの奴はそんな小さな事で人を嫌うような奴じゃないよ。syamuはあず希さんの事を大切に思っているさ」
あず希「そうでしょうか...」

127 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 18:59:57.25 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター「syamuの奴さ。あず希さんが自殺しそうになってた時凄く心配してたんだよ。「俺が動画を投稿してあず希ちゃんを元気づけるんや」ってね。ナーバスな時期にいるあず希さんに直接会うと刺激しちゃうのを避けたかったけど、あいつは君を救いたかったんだよ」

128 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:00:07.29 ID:8DIr8Cnf0.net
そんな事は今まで知らなかった。あの大量に投稿された動画にそんな秘密が隠されていたなんて。
ただあの動画に...syamuさんには救われた。
彼はおかしな踊りを披露したり、常人にはとても思い付かない様なオリジナルメニューを作っていた。
 

129 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:00:15 ID:8DIr8Cnf0.net
トンカツマックーブーブーを美味しそうに頬張るsyamuさん。和歌山旅行で子供みたいにはしゃぐsyamuさん。シバターさんと楽しそうに踊り歌うsyamuさん。みんな私の好きなsyamuさんだ。

130 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:00:26 ID:8DIr8Cnf0.net
シバター「syamuはさ、良い意味でも悪い意味でも馬鹿正直な奴なんだよ。そんなあいつが選んだ道なんだからさ、俺たちも応援してやろうじゃないか」
俺たち...?
シバターさん。貴方もひょっとしてまさか?
シバター「それじゃあそろそろお暇するわ。カスゴリさん金払っとくぜ」
カスゴリ「ありがとのう」

131 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:00:34.32 ID:8DIr8Cnf0.net
シバターさんは私の分もお代を払ってくれた。
私自身シバターさんから言われた事をずっと考え続けた。
自分がsyamuさんにできる事を。

それから暫くして、syamuさんと高木君は結婚する事になった。

132 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:00:43.12 ID:8DIr8Cnf0.net
あず希「高木君ウェディングドレス似合ってるね。」
高木「いや...そんなこと」
高木君は照れ臭そうに笑う。
syamuさんが聖奈さんのぬいぐるみを高木君に手渡した時はとても心配したが、彼はそれを快く受け取ってくれたので安心した。

133 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:00:51.80 ID:8DIr8Cnf0.net
この子ならsyamuさんを安心して任せられるだろう。
syamu「このスーツやっぱり着心地辛いわ」
タキシードに身を包んだsyamuさんが呟いた。着慣れない事と、結婚式という舞台に緊張しているのか体はガチガチ震えている。

134 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:01:00.94 ID:8DIr8Cnf0.net
さなえ「おい!!引きこもり!!ちゃんとしろよ!!」
まいこ「高木さん。お兄ちゃんをよろしく頼みます」
妹さん達はだらしないsyamuさんのフォローをしていた。

135 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:01:16.32 ID:8DIr8Cnf0.net
岩間「結婚するのか!!このキチゲェどもが!!」
岩間さんは悪態をつきながらも、結婚式の様子を自前のカメラで撮影していた。

バッチリ先生「はい!バッチリ!」
誰だろこの人?

136 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:01:27.40 ID:8DIr8Cnf0.net
丸山穂高「syamuさん、お久しぶりですね。それにしても貴方に先を越されるなんてね」
syamu「あっ穂高さんやないですか。結婚式にわざわざ来てくれてありがとうごさいますやで」
二人とも多忙のために、会う機会がなかなか無かった様だ。そのせいか、二人ともとても嬉しそうだ。

137 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:01:46.33 ID:8DIr8Cnf0.net
田所「二人が無事に結婚式まで漕ぎ着けられて。波がで、出ますよ」
田所さんは二人が同性婚に成功して、喜んでいる様だ。手に遠野さんの遺影を持ち、しくしく泣いている。

138 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:02:02.26 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「おっ、あず希ちゃんも来ていたんか。最近顔を見せないから心配してたんよ」
あず希「ちょっと風邪をひいてましてね...syamuさんに感染させないようにしてたんですよ」
私は嘘をついた。

139 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:02:10.47 ID:8DIr8Cnf0.net
syamu「大丈夫なんか?風邪引いとるなら無理せんでもええのに。ぶり返さんように気をつけてや」
syamuさんは私に気遣いの言葉を残して、高木の元に駆け寄っていった。

140 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:02:13.05 ID:f0hxuwnT0.net
なんJだからっていくらなんでもクソスレすぎひんか?

141 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:02:21.94 ID:8DIr8Cnf0.net
カスゴリ「みんなケーキ食わんのか?」
カスゴリさんが自作のケーキを来賓客に切り分けている。
焼肉「ウチの業人の為にわざわざすみませんなあ」
焼肉さんがあちこちで頭を下げている。

142 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:02:30.42 ID:xw2w5ij3d.net


143 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:02:32.36 ID:8DIr8Cnf0.net
結婚式は着々と進んでいき、牧師さんによる誓いの言葉が始まる。
唐澤牧師「君は親を殺すことができるのか
人は人を傷付けて幸せになれるのか
いま君は何を見ているのか
空は何色か
人は人を愛さなければない
君は親の愛に気が付かなくてはならない
いまが君の人生の始まりだ。君はこれからどのような大人になるのか
俺は君に人を傷付けるのではなく人を助ける人間になってほしい
俺は君の20年後を見ている」

144 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:02:43.73 ID:8DIr8Cnf0.net
高木「誓います」
syamu「違うだで!!」
二人とも交互に近いの言葉を口にする
私はそれを聞いて心が何だか何処かに行ってしまった様だった

145 :風吹けば名無し:2019/11/26(火) 19:02:55 ID:8DIr8Cnf0.net
その言葉が終わると共に、syamuさんと高木君はキスをした。

ヒカキン「それじゃあブーケトスをしますよ!!」
花束が空高く投げられる。
私はそれをどうする事もなくながめていた。
おしまい

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