海上自衛隊のＴＣ９０練習機の貸与を受けるフィリピン海軍の操縦士２人が２１日、来日した。ＴＣ９０の操縦などについて、３月下旬まで海自徳島航空基地（徳島県）で海自の訓練や教育を受ける。海自が他国軍の操縦士を養成するのは初めてのケースとなる。
中国が人工島の埋め立てを強行する南シナ海では沿岸国の海上監視能力の不足が課題となっている。日本は中国をけん制するためにも、沿岸国の能力向上を支援したい意向がある。
ＴＣ９０の貸与は、武器輸出要件を緩和した「防衛装備移転三原則」に基づく自衛隊航空機の初の海外移転となる。来年３月から順次５機を貸与し、それに伴い同１１月までに６人の操縦士を養成する。村川豊・海上幕僚副長は操縦士に「日比の絆を深めるとても大きな意味がある」と話した。
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